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2023年1月1日の投稿2件]

『存在消滅』(高村友也)
小屋暮らしの著者が死の恐怖について綴ったエッセイ。タナトフォビア(死恐怖症)なんて言葉があるんだな…死について本気で恐怖を感じるのは世間的には「異常」ということなんだろう。
一見理想的なようにも見える小屋暮らしだが、著者はこの国での普通の暮らしがしたくて一度東京に戻ったというのが結構興味深かった(この本の本題からは逸れるけど)。結局隣の芝生は青いんだろうなあ
でも都会での生活に耐えかねて再開した小屋暮らしの様子はツイッターで見てる限りはすごく羨ましい。
世間の人が怖い「死」と著者が怖い「死」はおそらく別物。前者は死ぬまでに経験しなければならない苦痛や死ぬ瞬間が怖いのに対し、後者は自分が死んでからも永遠に流れる時間や絶対に戻ってこられないことが怖い。ちなみに私はどっちも怖いです。そもそも死ぬことに限らず「二度と〇〇できない」ということは何でも怖い(例えば二度と母親の胎内には戻れないとか)。
あと「どうせみんなゴールは死なのに自分は何をやってるんだろう」という虚無感についても書かれていてすごく共感できた。毎日の活動は人生という意味があるが人生そのものは無意味だと断言されてて「そうかあ…」と思った。人生が無意味だと気づきながらも生きるために活動する、というのは人間と動物の違いなんだろう。そう考えると人間は矛盾した存在だという説明もしっくり来た。
テーマは難しいのにすごく読みやすかったのでおすすめです。Close

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あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします。
↓昨年岡崎神社で撮った写真です(語りたいでみそちゃんが行きたいと言ってたところ)
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